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社会に役立つ寄付を行なった人を顕彰する『まちかどのフィランソロピスト賞』。第6回(2003年度)の贈呈先が決まりました。
贈呈式は、2003年9月11日(木)に学士会館(東京都千代田区)にて開催しました。
集合写真
◆ まちかどのフィランソロピスト賞
高岡 正明(たかおか まさあき)さん(故人)
高岡 照海(たかおか てるみ)さん
(愛媛県川内町)
<贈呈理由>
 
賞状贈呈
高岡正明さん(故人)は、第二次世界大戦中、青年学校の教師をしていた。次々に教え子が戦地に赴いていくことになるが、「必ず戦争には勝って、この桜の木の下に帰ってこいよ」と言って、多数の教え子を送り出した。しかしながら、彼らの多くは戦死し、高岡さんは、彼らのことを悔やみつづけ、彼らを供養・追悼するために、平和のシンボルとしての桜の植樹に精魂を傾けた。
 
品種改良に明け暮れ、寒暖に強い品種『陽光』の開発に成功し、日本各地はもちろんのこと、海外からも要請があればいつでも無料で植樹してきた。本業よりも桜ばかりに取り組む姿に、家族は、「家族や従業員のことも考えてほしい。桜では飯は食えない」と折に触れ責めていた。ある時、家族からの抗議を受けた正明さんは、「戦争で死んでいった教え子のことを思うと、これをして懺悔しつづけるより方法がない、どうか続けさせてくれ」と泣きながら訴えた。それまで父に対して批判的であった照海さんも、父・正明さんの気持ちが心に沁み、その志を受け継いで、4トントラックに苗木を積み込み、全国どこへでも自ら運転して、これまでに5万本の植樹を続けている。『陽光』は、品種改良の末、零下40度のウクライナでも花をつけ、これまでバチカン市国、アメリカ、韓国、中国、リトアニアなどへ「平和の祈り」の象徴として贈られている。
 
親子の絆の崩壊、家庭教育の荒廃が叫ばれる昨今、人間としての痛み・共感・使命を、生き様を通して子に伝えた高岡正明さんの魂の教育、そして葛藤の末、そのバトンを受けとめ、走り続ける照海さんの親を思う情と平和を希求する意志は、日本人が失いかけている父性の尊厳を思い起こさせるものとしても意義深い。現代の人の心に、花を咲かせ続ける高岡さん親子の活動は、『まちかどのフィランソロピスト』としてふさわしく、賞を贈呈するものである。
◆ 贈呈式
日時:
2003年9月11日(木)18:30~20:30(開場17:30)
会場:
学士会館 3階320号室
<所在地> 東京都千代田区神田錦町3-28
<最寄駅> 都営地下鉄三田線、新宿線、営団地下鉄半蔵門線「神保町駅」A9出口徒歩1分
プログラム:
18:30~19:15 贈呈式
 ・まちかどのフィランソロピスト賞 贈呈
 ・来賓ごあいさつ
武田郁夫 氏(株式会社アドバンテスト創業者、財団法人武田計測先端知財団理事長)
19:15~20:30 懇親会
 ・フルート、パーカッション、ギター演奏 ほか
 
第6回 まちかどのフィランソロピスト賞 実施要項
趣旨
阪神・淡路大震災以来、日本社会でもボランティアの活躍が目立ってきております。一方、ボランティアの影に隠れて見過ごされがちですが、社会に役立ちたいという思いをこめて寄付を行なう人も決して少なくありません。
 
こうした寄付はフィランソロピーと呼ばれ、特に米国ではとても盛んです。しかし、日本では寄付した人も目立ちたくないとか、陰徳こそが好ましいといった価値観に支配されやすく、また寄付金に対する優遇措置が極めて未整備なこともあり、寄付の実態がよく分かっていません。
 
そうした状況下で、当協会は、社会のために私財を投じた人を顕彰する『まちかどのフィランソロピスト賞』を1998年に創設しました。この賞を通じて、私財を社会に役立てた人を顕彰し、日本の社会の中に寄付文化を根付かせ、さらに、日本ではほとんど知られていなかった善意の寄付の実態を、少しでも明らかにしていくことを目的にしています。
対象
《対象者》
 ・社会のために私財を投じた個人またはグループ(金額の多寡は問いません)。
 ・社会のために寄付を集め、それを他者に寄付をした個人またはグループ。
 ・故人も対象とする。
 
《対象期間》
 ・1990年1月1日から現在まで
ご応募
《ご応募方法》
 ・当協会所定の推薦書用紙にご記入の上、下記事務局へご送付ください。
 ・他薦に限ります。
 
《ご応募締切》
 ・2003年4月30日(水)消印有効
選考
《選考方法》
 ・書類審査および訪問審査(ヒアリング)
 
《選考基準》
 ・次のいずれかを満たすもので、寄付額を競うものではありません。
  (1)フィランソロピー(人類愛)にふさわしい寄付であるもの。
  (2)社会のために大変役立っているもの。
  (3)寄付にあたって、人々を感動させるようなエピソードをもつもの。
 
《選考委員》
委員長
出口 正之
国立民族学博物館教授、社団法人企業メセナ協議会専務理事
 
井上小太郎
住友生命保険相互会社
 
倉見 克行
株式会社 資生堂
 
清水あつ子
富士ゼロックス株式会社
 
山本 直之
関西電力株式会社
 
林 雄二郎
日本NPO学会会長、社団法人日本フィランソロピー協会会長
 
髙橋 陽子
社団法人日本フィランソロピー協会理事長
表彰
《贈呈品》
 ・『まちかどのフィランソロピスト賞』(1名)に賞状と記念品を贈呈します。(賞金はありません)
 
《贈呈式》
 ・2003年9月に学士会館(東京都千代田区)にて開催します。
事務局
《ご応募書類お送り先・お問い合わせ先》
  社団法人日本フィランソロピー協会
  『まちかどのフィランソロピスト賞』事務局
  担当:黒澤あずさ(くろさわ あずさ)
 
  〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-8-1 日比谷パークビル605
  TEL: 03-5252-7580--FAX: 03-5252-7585