2019.07.22

公益財団法人JKA補助事業 2018年度「小・中・高校生を核にした多世代の協働による共生社会創造促進事業」

公益社団法人日本フィランソロピー協会では、2018年度公益財団法人JKAの補助事業として、「小・中・高校生を核にした多世代の協働による共生社会創造促進事業」を実施しました。

1.補助事業の概要

(1)事業の目的

 小学生、中学生、高校生の子どもたちが、企業や地域の大人と協働しながら、自分たちの身近な地域の課題や、困難を抱えた人々の課題について考え、課題解決のために行動し、地域共生型社会づくりを進めるプログラムをサポートし、その環境づくりを進める。

(2)実施内容

①地域共生プログラムの推進(各校・団体の活動詳細は報告書を参照)

■杉並区立杉並和泉学園(詳細は報告書を参照)

  期間:2018年6月~10月

  対象:9年生(中学校3年生)69名

  内容:総合的な学習の時間を活用し、生徒たちが取り組む社会課題を考え、その解決のために活動する市民団体のための募金活動を地元商店街で実施。今年度のテーマはミャンマーからバングラディシュに逃れた「ロヒンギャ難民支援」となり、生徒たちのディスカッションにより寄付先は特定非営利活動法人ADRA Japanに決定。今年は杉並和泉学園学校支援部の協力により募金活動で訪問する先が増え、募金額は過去最高の26万円となった。ADRA Japanはその寄付金で、難民キャンプに水飲み場を設置した。

 

■江東区立深川第二中学校

  ・職場体験

    期間:2018年8月28日(火)~30日(木)

    対象:2年生8名

    連携先:NECソリューションイノベータ株式会社/株式会社りそなホールディングス

  ・出前授業

    日時:2018年6月5日(火)

    対象:3年生96名

    内容:株式会社りそなホールディングスの社員が講師となり、1クラス1時間で授業を実施。スマートフォンの新規購入を想定するワークショップを通して「生活に関わるお金」を学んだ。

■大阪府立高槻市立赤大路小学校

  日程:2018年10月19日、11月26日    

  対象:5年生107名

  内容:一般社団法人タウンスペースWAKWAKと連携し、子どもたちを対象としたキャリア教育の一環として、阪急阪神ホールディングス株式会社より、社会貢献活動の説明や子ども向けプログラムを実施した。

■福岡県福岡市立堅粕小学校

  期間:2018年9月~2019年2月

  対象:3年生以上の有志、約40名(堅粕交通少年団所属)

  内容:飲酒運転撲滅をテーマとして児童たちが課題を学び、課題解決に向けた啓発活動ツール(チラシ、のぼり等)を作るための資金集めとして博多駅前で募金活動を実施。3万円以上を集めた。

 

■富田わくわく子ども食堂

  日時:2019年2月23日(土)11:00~15:00

  会場:富田ふれあい文化センター

  主催:一般社団法人タウンスペースWAKWAK

  内容:大阪府高槻市富田小学校、赤大路小学校、第四中学校や地域の企業・団体と協働の社会変革を目指すイベント。日本フィランソロピー協会の紹介により、株式会社TOA、大阪ガス株式会社がそれぞれの防災・教育プログラムを提供した。

②セミナーの開催

東京セミナー

  日時:2018年12月2日(日)13:00~16:00

  会場:TKP東京駅セントラルカンファレンスセンター

  テーマ:社会課題に挑戦する子どもたちを支える企業・学校の取り組み

大阪セミナー

  日時:2018年12月22日(土)13:00~16:00

  会場:TKP大阪梅田駅前ビジネスセンター

  テーマ:地域を支える次世代の育成 ~地域・企業・学校の連携を考える~

石巻セミナー

  日時:2019年1月26日(土)13:00~17:00

  会場:石巻商工会議所

  テーマ:震災復興を乗り越えて地域創生を支える次世代リーダーシップ ~企業・学校の現場から~

③合同報告会の開催

 日程:2019年3月10日(日)13:00~15:30

 会場:TKPガーデンシティPREMIUM田町

 内容:各地域で実施された社会貢献活動の報告を踏まえ、学校教育における子どもたちの社会貢献活動の意義と課題について議論した。詳細は報告書を参照。

2.予想される事業実施効果

 学校と企業が協働する授業づくりや、地域団体が企業と協働して行なうイベントをサポートして具体事例を作ったことにより、これまで実施したことのなかった学校・団体が今後取り組む際のイメージや、地域における日本フィランソロピー協会の役割の認知が広がり、次年度のコーディネーション事業への更なる参加につながる。

3.補助事業に関わる成果物

■報告書『子どもが変わる 学校が変わる 地域が変わる/子どもを主役とした地域共生型社会づくりの実践 ~学校・企業連携の可能性』

【内容】

 Ⅰ:まとめ・トピック

  1.合同報告会議論:学校教育における子どもたちの社会貢献活動の意義と課題

  2.学校・企業・NPOが育てるシティズンシップと地域創生(筑波大学人間系教授 唐木清志氏)

  3.ハッピーマネー教室®で子どもたちに伝えたいこと(I-Oウェルス・アドバイザーズ株式会社 代表取締役社長 岡本 和久氏)

 Ⅱ:学校の取り組み

  4.杉並区立杉並和泉学園

  5.江東区立深川第二中学校

  6.大阪府立長吉高等学校/大阪府立東住吉高等学校

  7.福岡市立堅粕小学校

  8.東北学院中学校・高等学校

  9.石巻市立石巻中学校

  10.宮城県石巻西高等学校

 Ⅲ:企業の取り組み

  11.NECソリューションイノベータ株式会社

  12.大阪ガス株式会社

  13.株式会社資生堂

  14.阪急阪神ホールディングス株式会社

 Ⅳ:地域の取り組み

  15.一般社団法人タウンスペースWAKWAK

  16.一般社団法人ISHINOMAKI2.0

  17.特定非営利活動法人かぎかっこPROJECT