日本企業のコーポレートガバナンスは、長年、改革の必要性が論じられ、日本版のコードが適用されるなど制度も変化しています。しかし、過度の欧米型資本主義の限界が議論される昨今、金銭的なインセンティブを与える一方で、企業統治を社内外から監視する欧米由来のアプローチに違和感を覚える方も少なくないといわれます。
今回のセミナーでは、「道徳経済合一説」を提唱実践した日本の近代化の祖、渋沢栄一の経営哲学に詳しく、監視による他律ではなく経営者の良心による自己規律に注目した企業統治研究の第一人者、一橋大学の田中一弘教授をお迎えします。社会に対する使命感や責任感といった「良心」にもとづく経営は、企業活動による社会課題の解決や新たな価値創造といった未来の地平への思考にもつながります。今後の自社の方向性を考えるヒントにしていただければと思います。皆様のご参加をお待ちしております。