日本はすでに「移民社会」である――。
2024年6月末現在の在留外国人数は 3,588,956人と過去最高を記録しました。在留外国人に含まれない正規・非正規滞在者を加えれば、日本で生活する外国人は400万人を超え、20年前の２倍以上に増えています。国立社会保障・人口問題研究所の「将来人口推計」（2023年）をみても明らかなとおり、深刻な人口減少・労働力不足を背景として、これからの日本は、より多くの外国人が暮らす社会となっていくことは確かです。 外国人のなかには、数年間、日本で働いたり学んだりして帰国する人がいる一方で、家族を形成し日本に定住している外国人、日本で生まれ育った二世や三世など、広義の「移民」と捉えることができる人々が確実に増加傾向にあります。政府は今なお「外国人材の活用は移民政策ではない」として「移民」の存在を否定していますが、データが示すとおり、私たちが暮らす地域コミュニティには外国人が増えているのです。まずはその現実を直視し、欧米諸国の経験に学びつつ、これからの日本社会と地域を考えることこそが重要です。 サステナビティ基礎講座2025の最終回は、持続可能な社会の実現という視点から、日本で暮らす移民／外国人について皆さんと考えます。