連続セミナー

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Latest Update:2022.01.20
連続セミナー
第2期(2021年度)
社会課題のリアルを学ぶ~NPOの活動を通して~
~8回シリーズ(予定)
主催:公益社団法人日本フィランソロピー協会
助成:公益財団法人JKA
2021年度JKA補助事業「児童、高齢者、障がいのある人が相補的に関わることのできる地域共生型社会づくりを促進する活動、調査・研究等」
NPOやソーシャルビジネスは、従来のやり方では対応しきれない、社会の多様なニーズに、先駆的に取り組むことから、改めて注目を集めています。ただ、こうしたセクターは慢性的な資金不足や人手不足という課題を抱えています。そのため、社会経験と人間性を兼ね備えた企業人やシニア層の積極的な参画が期待されています。
 
本連続セミナーでは、社会のために自らを役立てたいと願う企業人、シニア層が、社会貢献活動を始める前段階として、社会課題の実情を知る機会を提供します。また、どのような場面で、社会人の参画が求められるのかを理解することで、実際に参画していくきっかけを見つける場ともなります。
2021年10月から2022年2月にかけて全8回のセミナーを予定しています。
開催方式:
ビデオ会議システム『Zoom』を使ったオンラインで開催いたします。
『Zoom』は無料でご利用いただけるシステムで、当協会から事前にお知らせするURLをクリックするだけで参加可能です。『Zoom』への接続方法は、お申込みいただいた方に別途ご連絡いたします。
 
参加費:
無料
プログラム
各回の内容および講師は変更する場合があります。
 
 
開催終了
 
開催終了/2021.1.30
<第4回>
日時:
2021年11月30日(火)18:00~18:45(17:45開場)
※講演30分、質疑応答15分
テーマ:
病気や障がいのある子どもの「きょうだい」を応援する~子どもが「子ども」でいられるように~
講師:
清田 悠代(きよた ひさよ)さん
NPO法人しぶたね 理事長
清田悠代さん
 
<講師からのメッセージ>
重い病気のある子どものきょうだいたちは、子どものうちから、不安や寂しさ、罪悪感、プレッシャーなど、複雑な気持ちを感じながら大きくなっていきます。きょうだいたちのしんどさを、きょうだいや家族だけで抱えるのではなく、もっと社会のたくさんの人たちで関わっていけることがあるのではと思い、活動をひろげてきました。
きょうだいたちが、「どんな気持ちも持っててだいじょうぶ」「ひとりじゃない」そんなふうに思える安心の中で、子ども時代を「子ども」として過ごせるように・・・優しくつながり広がってきたきょうだい支援の輪に加わっていただけますと幸いです。
 
<講師プロフィール>
大阪府立大学社会福祉学部卒業。社会福祉士。心臓病の弟がいた経験からきょうだい支援を志し、2001年、米国きょうだい支援プロジェクト、ドナルド・マイヤー氏によるシブショップファシリテータートレーニング修了。以降、18年にわたりきょうだい支援の活動に取り組む。
 
<しぶたねとは>
「しぶたね」は、病気のある子どものきょうだいのための団体です。2003年に設立、2016年にNPO法人格を取得しました。きょうだいのためのワークショップ、病院ボランティア活動、小冊子の作成配布、寄稿・講演、毎年4月10日の「シブリングデー(きょうだいの日)」にあわせた啓発、支援者の輪をつなぎ広げるためのシブリングサポーター研修などを通してきょうだいを応援しています。
 
しぶたね・ウェブサイト:https://sibtane.com/
*しぶたね・Facebookページ:https://www.facebook.com/sibtane/
*しぶたね・Twitter:https://twitter.com/sibtane
 
【ご参考】シブリング(英語:sibling)とは「きょうだい(兄弟姉妹)」の意。
 
 
開催報告
講演要旨:

どの画像も、クリックすると拡大します。
「しぶたね」は、病気や障がいのある子どもの「きょうだい」を支援する団体です。「しぶ」は、英単語のsibling(きょうだい)から取ったもので、支援の「たね」をまいて増やしたいという想いが団体名に込められています。清田さんには4歳年下の弟さんがいましたが、残念なことに心臓病で他界されました。このときの経験が活動の原点にあるそうです。
 
医療的ケアが必要な子どもも、近年増加しています。多くの親が24時間365日ケアに追われ、周囲の大人の目が病気のある子どもに集まる中で、きょうだいが人知れず、不安や孤立感、自責の念を抱えていることがあります。
 
「自分はお母さんに負担をかけないようにがんばらなきゃ」と考え、寂しい気持ちにふたをしていたり、思春期以降は、世界を広げたいと思う反面、病気の家族を置いて家を出てもいいのかと悩んだり、この時期に身についた価値観が、その後の生きづらさにつながることもあります。
 
支援が不足しがちなきょうだいのために、しぶたねでは、多くのボランティアの協力を得て、ワークショップ、病院ボランティア、研修、啓発などを行なっています。
 
しぶたねの活動をご紹介します。
(1)シブレンジャーは、きょうだいのためのヒーローです。
(2)「きょうだいさんの日」と呼ぶワークショップには、きょうだいが主役となる「きょうだいさんの日」や親ときょうだいが一緒に過ごす「親子きょうだいさんの日」などがあります。「うちの子、こんなにかわいい顔で笑うんですね」という声が聞かれることがあると言います。
(3)感染予防を理由にきょうだいは多くの場合、小児病棟に入れないため、保護者が面会する間、廊下で何時間も待っています。マットを敷き、おもちゃを準備して病院ボランティアが一緒に過ごします。
(4)コロナ禍で始めたオンライン企画「シブレッドのへやのとびらあけておくね」では、何気ない話をしたり、ゲームをしたり。1週間の終わりに、不安な気持ちで眠りにつくことがないよう、みんなで「おやすみ」を言い合って終わります。
(5)きょうだいの気持ちを理解する応援団を増やしてつながるための「シブリングサポーター研修」が2016年から実施されています。医師、看護師、保育士、NPO関係者、学生など、これまでに1,264人が修了しています。
(6)病気や障がいのある子どものきょうだいだけでなく、すべてのきょうだいの日として、4月10日が「きょうだいの日(シブリングデー)」と制定されました(2019年)。父の日、母の日のようなメジャーな記念日になると同時に、病気や障がいのある子どものきょうだいにもやさしい記念日になることを目指しています。
(7)昨年(2020年)は、企業やボランティアの協力を得て、全国の600人の子どもたちにクリスマスカードやプレゼントを贈ることができたそうです。
 
ところで、医療的ケアが必要な子どもを支える事業では、きょうだい児の支援に公費がつくようになりましたが、公的支援はスタートラインに立ったばかり。しぶたねは、民間の助成金や寄付をもとに活動しています。
 
高校入試の2日前、弟さんが救急車で搬送され、清田さんは集中治療室の前で、一人泣いていたそうです。そのとき、隣に座った女性が温かいお茶をくれて、5分ほど話をしたことで、気持ちが落ち着いたそうです。ひとりぼっちだった時に、大人が寄り添ってくれたこのときのイメージが、清田さんを、その後の人生でも何度も救ったと言います。
 
その方がくれた“灯火”を消したくないという気持ちが、今の活動の原動力。きょうだいを見守る人が一人でも増え、さらに、きょうだいに限らず、誰かが困った時に傍で見守ってくれる人がいるのが当たり前の社会になることを願いながら、清田さんは講演を締めくくりました。
講演内容は、こちら から動画でもご覧いただけます。
以上
 
 
事務局:
公益社団法人日本フィランソロピー協会
担当: 大倉 寿之(おおくら ひさし)、宮本 栄(みやもと さかえ)
TEL: 03-5205-7580 FAX: 03-5205-7585 Emailは こちら から。
「社会課題のリアルを学ぶ~NPOの活動を通して~」おわり
受付開始:2021.10.11
セミナー開催:2021.11.30
開催報告掲載:2022.01.20
最終更新:2022.01.20
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